2021.05.10

令和の犬と飼い主は、多様性のある「滋」を手に入れた

長寿コラム

忠実に仕事をこなす犬

時は約半世紀さかのぼった筆者の子どもの頃ー。場所は東京多摩地区の農家と新興住宅の混在したところ。

当時は蝶、バッタ、カブトムシ、クワガタなど昆虫がたくさんいて、そのためモズやヒバリなどの野鳥も多く、獣医師になったのは子どもの頃から多くの野生動物となじんでいたからです。

そしてそこでは、5世帯に1頭ほど犬が「番犬」として飼われていました。

小学生の頃は犬が苦手でした。当時は放し飼いの雑種犬が多く、よく追いかけられたりしたものです。

とりわけ4軒先の農家の犬はよく吠え、夜などは吠えるたびに夜盗が忍びこんできて、不審者の到来を知らせているのではないか……と心細かったことが思い出されます。

私にとっては恐怖の夜の使者ですが、 農家のおじさんは中毛こげ茶のスピッツ雑種をとても可愛がっていました。

今から思えば、セキュリティサービスなどない時代、犬たちは忠実に仕事をしていたんだなと納得がいきます。

ドッグフードの発売

肥満気味な現在の家庭犬と異なり、「昭和の犬」はおおむね痩せていてスリムでした。その頃の犬の食餌といえば、 残飯に煮干しが定番の手作り食で、動物性タンパク質やビタミン・ミネラルが圧倒的に不足し、痩せていてスリムだったのです。

1960年発売のドッグフード「ビタワン」の普及度はまだまだ低く、1kg包装100円で1食分なら20円と当時では高価だったのですが、飯炊きいらずで、 犬の「滋養」供給として売り出しました。

あたかも時は高度成長期、「残飯 からドッグフード」への動きは「犬の滋養供給」に留まらず、「番犬からペット」「餌から食事」へと、新しいペット文化の創造をもたらしました。

販売戦略も巧みで、当時配給制だった米とは競合的な商品であるにも関わら ず、米穀店を販売ネットワークに使いました。これがドッグフードの販路を飛躍的に拡大したのです。

今でも舌をペロリと出しているビタワンの看板が、地方都市の米屋さんにかかっているのを見ることがあります。

犬用ビスケット

ペットフードの歴史は、1860年代にアメリカ人のジェイムズ・スプラッツが、ロンドンで航海用のカチンカチンに乾燥させた保存食・人用ビスケットの廃棄されたものを犬が食べているのをヒントに、等級の低い穀物と肉から「犬用ビスケット」を開発し、好評を得たのが始まりです。

乾燥させているから日持ちも良いし、わざわざ犬用食を作らなければならない手間が省けること、成長期や維持期などに必要な栄養バランスを配合できれば、犬の健康にも貢献できることが、ペットフードをビジネスとして成功させた要因でしょう。

アメリカでは20世紀に入るとドッグフードが商品化されていました。第2次世界大戦後に、米軍関係者がドッグフードを与えているのを初めて目にした日本人は、食うや食わずのわが身に比べ、生活の豊かさの違いを思い知らされました。

ペット飼育でも大いなるカルチャーショックをうけたのです。 初めて見るコリー犬は美しく、日本犬雑種しか見たことのない少年にはためいきの出るような優雅さでした。

主役を張るドッグフード

さて、昭和も後期になるとドッグフードは、スーパーやホームセンターの売り出しの目玉になるという出世を果たしました。

「滋養」とはもっぱら若い犬を元気に育てることや、低栄養状態の改善に目が向いていたので、嗜好性(食いつき)のよいものが価値をもち、どうしてもカロリー過多になりがちでした。

そのため「昭和の犬」は、昭和一代の間に、滋養不足(痩せっぽち)から滋養過剰(肥満気味)に見事に変身をとげたのです。

筆者が駆けだし獣医師だった昭和末から平成になった頃、蚊に刺されて犬の心臓にそうめん状の糸状虫がたまる犬フィラリア症、死亡率の高いジステン パー症、パルボ腸炎などに駆除法や予防法が発達したこととドッグフードの普及が相まって、犬の寿命は飛躍的に伸びました。

当時の日本人がドッグフ ードは犬の成長繁殖のための一種類しか知らなかったのに、ペット文化の先進国の米国では、心臓腎臓病の療法食があり、そのコンセプトは低たんぱく、 低塩で低カロリー。

当然食いつきは悪いのですが、長寿のためにあつらえた高級商品で高価な値段設定。犬にとっての「滋養」供給とは育て太らせるだけではないのだという、まさに革命的商品でした。

何年か遅れてペットフードショップでも犬の成長期、維持期、高齢期用と世代別商品が当たり前になります。「平成の犬」が得たものは、ライフサイクルに合わせた「滋養」を充たしたドッグフードだったのです。

滋養に寄与する何かを

さて、平成後期から急増した犬用サプリメントは、ペットフード安全法では食品なので、薬効はうたわれていないはずなのに、与えることで滋養に寄与する何かを得られるドッグフードだと言えるでしょう。

たとえばコラーゲン粉末は、本来魚や動物の皮などをワイルドに食していた犬の祖先には足りていると思われるのに、現代の犬には不足しがちな成分。そしてそれは投与群に健康の維持が見られています。

「柴犬」、「フレンチブルドッグ」、「レトリーバ ー」、「ダックスフンド 」など犬種の特異性に配慮した、繊細な dot LIFEの商品構成にコラーゲンサプリ『Ta-Ta』が加わることで、「令和の犬(と飼い主)」は、多様性のある「滋」 を手に入れたのです。

執筆:桜井動物病院 院長 桜井富士朗

1951年、東京都生まれ。1974年、日本獣医畜産大学 (現・日本獣医生命科学大学)卒業。1977年、東京都 江戸川区にて「桜井動物病院」開設。1998年、新潟大学自然科学研究科後期課程修了、博士(学術)。著書に「『ヒトと動物の関係』の学び方」(共著・インターズー)など多数。

提案したいのは
「コラーゲン」補給

獣医師との「5年」に及ぶ共同研究により、
その健康維持の効果を確認しました。

骨・軟骨・毛・皮膚などは、毎日少しずつ、
新しく作り変わっていきます。

98%の愛犬が食べ、83%の方が健康維持の効果を実感(※)

Ta-Ta(タータ)の意味は「またね、明日ね」。 それは未来が続いていくことを願う、やさしい言葉です。
※ 同成分を3ヶ月与えた際のアンケート結果(飼い主様267名,312匹)
※ 早くて1ヶ月、遅い場合は3ヶ月ほどかかります。ぜひ3ヶ月継続してお使いください。